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認知症患者らが暮らしやすい社会考える アルツハイマーデー前に講演

認知症患者らが暮らしやすい社会について考えた講演会

 9月21日の世界アルツハイマーデーを前に、認知症の人と家族の会県支部(尾﨑善規代表)は22日、岡山市北区南方のきらめきプラザで記念講演会を開いた。患者や家族ら約120人が専門家の話などを通じ認知症になっても暮らしやすい社会の在り方を考えた。

 同支部顧問の片山禎夫医師が65歳未満で発症する若年性認知症の理解と対応について講演。仕事や家庭で現役の時に発症することが多いため、「自己喪失感が特に強い」とし、「畑仕事や家事など今までの役割を続けられるよう支援することが大切」と述べた。

 新見市で一人暮らす母(86)の介護のため京都府から通う造酒(みき)錦代さん(61)も現状を報告。京都からの交通費など介護負担の重さを話したほか、新見市で訪問介護サービス事業者が少ない点を挙げ、「全国で等しくサービスを受けられるのが介護保険制度だと思っていたが実際は違った」と地域格差の問題を指摘した。

 認知症カフェや介護保険制度などをテーマにした講演もあった。

 世界アルツハイマーデーに関連し同会は9月19日に岡山、倉敷市、同27日に笠岡市でリーフレットの配布などの啓発活動を行う。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年08月23日 更新)

タグ: 介護高齢者

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