文字 

手外科・再建整形外科について

整形外科部長
長谷川 健二郎
1996年、川崎医科大大学院修了。同大整形外科学講師、シンガポール国立大病院手外科・再建外科クリニカルフェロー、岡山大大学院医歯薬学総合研究科准教授などを経て、2015年4月から現職。川崎医科大手外科・再建整形外科教授。

 切断した指などをマイクロサージャリ―(顕微鏡下手術)で再接着させたり、失ってしまった部位を再建するのが「手外科・再建整形外科」です。最近では、リンパ浮腫の患者に対して、リンパ管を静脈に結び、症状を軽減させる手術も行っています。ほかに、形成外科とコラボレーションして、腫瘍でなくなった部分の組織をつくることもしています。

 これまではリンパ浮腫の治療で有効な手術がなかったのですが、川崎医大におられた光嶋勲東京大形成外科教授が、最初にリンパ管と静脈管を結ぶ治療で結果を出されました。それは、0.5ミリ以下という小さいリンパ管を皮膚の表在の静脈に結んで、リンパ管を誘導していくものになります。乳がんや子宮体がん、子宮頸がんの手術後、放射線治療に伴うリンパ浮腫の患者さんにすることが多い治療です。
 
 再接着や再建ですが、指や足を切断して、血管を縫える先生は岡山県内には比較的おられますが、機能的につないだ後に動かせるようにするためには、整形と形成の両方の知識が必要です。具体的には、切断した指などの動脈を結ぶ、静脈も顕微鏡で結んでいく、骨を接合したり、腱を縫ったりします。元に戻すのは難しいですが、それに近い機能をできるだけ取り戻す手術を心掛けています。

 川崎医科大では、救急から手術、リハビリまでのシステムができあがっています。救急、整形外科、形成外科、リハビリ科が一体になって、患者さんを診ることができるのが強みです。今後は、若い世代の教育にも力を入れなければいけません。マイクロサージャリ―のトレーニングシステムを大学内に立ち上げ、学生や整形、形成、ほかの外科の先生など垣根なく、トレーニングをしています。将来的に、手外科・再建整形外科以外の科でも顕微鏡を使った手術が可能になればと考えています。



→医療人一覧に戻る
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年07月18日 更新)

ページトップへ

ページトップへ