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「わが子でも安心して任すことのできる精神科病院」を理念に掲げて

理事長
堀井 茂男
1973年に岡山大医学部卒業後、同学部神経精神医学教室などに勤務。86年から慈圭病院。

 岡山市南区に位置する私たちの慈圭病院は、一人ひとりの患者様に慈愛と尊敬のこころを忘れない「わが子でも安心して任すことのできる精神科病院」を理念に1952(昭和27)年に開院しました。以来、当事者一人ひとりを大切にした理想的な病院づくりをめざし、24時間完全開放の病棟を整備するなど開かれた医療、早期退院に向けての心理・社会療法、積極的な作業・生活・レクリエーション療法を推進し、家族会や患者会も組織、全国に先駆けてのデイケア、病院と社会の中間施設である浦安荘を開設するなど、患者様の社会復帰、地域移行を目指してきています。

 2015年の東館の建設により、開放感のある外来、急性期治療病棟、身体合併症病棟、認知症治療病棟、ストレスケア病床が整い、外来部門でもACT(24時間体制の在宅相談訪問医療) と訪問看護体制を充実し、地域・在宅治療が積極的に行えるようになっています。また、岡山県指定の認知症疾患医療センターとして、高齢者の心の問題の相談・治療(もの忘れ外来)を積極的に行う一方、青年期外来を設けて活発に活動しており、若者から高齢者まで各々専門の精神科医が担当しています。また依存症外来としてのアルコール外来や禁煙外来、セカンドオピニオン外来など、幅広い心の医療を展開しています。

 当院は、時代の最先端の精神科医療も基本原則の一つにしており、治療抵抗性統合失調症治療薬クロザピンの積極的利用、m-ECTの早期よりの導入をおこなってきていますが、2023年4月より r-TMS(反復経頭蓋磁気刺激療法、パルス磁場による誘導電流で特定部位の神経細胞を繰り返し刺激して、うつ病によるうつ症状を改善させる治療法)が行えるようになります。うつ病、うつ状態の患者様に大いに役立つことと思います。もちろん、その他、新規に開発されている薬物療法も積極的に取り入れており、従来の精神療法(認知行動療法、森田療法、内観療法等)やSST(社会生活技能訓練)に加えて、社会復帰に役立つNEAR(認知機能リハビリテーション)なども行っています。

 私たちは、岡山県南部の地域のこころのセンターとしての役割を担っています。そのためにも地域の診療所や総合病院や高齢者施設などにご協力をお願いするとともに、地域連携室を充実しさらに連絡連携の拡充・整備を行っていきたいと考えています。患者様や関係者の皆様に安全で安心なこころの医療を送り続けるのは私たちの使命です。私たち慈圭病院は、一人ひとりのこころを大切に考えていますので安心して相談・受診をしてくださいますようお願いします。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2023年03月27日 更新)

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