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「病客さまに寄り添う」病院を目指して

理事長・院長
榊原 敬
1991年順天堂大大学院医学研究科卒業。同大助手、米国・Roswell Park癌研究所留学、岡山大医学部第一外科助手などを経て、2000年心臓病センター榊原東病院副院長。2001年特定医療法人社団十全会副理事長。2012年から理事長。18年11月、院長に就任した。

 当院は1932年に榊原亨が設立した病院です。開院当初より病気に苦しむ方々と手を携えて治療にあたっていきたいという信念から「病客さま」という言葉を使用しています。病客さまの権利を尊重し、心のこもった、安全で質の高い医療を提供することを理念としています。

 1936年、世界初の心臓外傷手術に成功を収め1941年世界初の心臓鏡の開発を行って以来、心臓病の専門病院として、人工心肺を用いないオフポンプの冠動脈バイパス術、小さな切開で行うミックス手術、大血管のステントグラフト治療をはじめ、冠動脈のステント治療不整脈に対する心筋焼灼術といった心臓カテーテル治療、ペースメーカーや埋込型除細動器の治療など、常に最先端の心臓病治療に取り組んでまいりました。高齢化に伴い、心臓病治療だけにとどまらず、末梢(まっしょう)血管、糖尿病、透析、消化器、眼科、脳卒中など病客さまのニーズにも応えてきました。早期診断と治療はもちろん、予防、リハビリを含め、一日も早く元の生活に戻り、再び病気で苦しむことがないよう、系統的な医療サービスを展開しています。

 21世紀の医療サービスを提供できる真の「病客さまに寄り添う」病院を目指して、2012年9月18日心臓病センター榊原病院といしま病院を統合移転した新しい病院を開院致しました。手術室7室(ステント手術に対応したハイブリッド手術室2室を含む)となり、心臓カテーテル6室をはじめ、ICUも規模を拡大し、CT(320列・64列マルチスライスCT)、MRI、アイソトープ検査など心臓大血管疾患を中心に関連した領域を含め直ちに対応できる態勢となりました。また、地域医療を担う医療機関との連携強化を目指し、心臓血管外科の緊急手術が同時に2列できる態勢を堅持し、ドクターカー2台でいざというときの他の医療機関の要請にも対応しています。また、25メートル×3コースの室内プールやフィットネスを設け、予防(メタボリックシンドローム対策などの運動療法)から(発症後180日までの)機能回復を目指した心臓リハビリテーション、その後の体力維持と再発予防のためのメディカルフィットネスまで、心臓病を取り巻く疾患のすべてに対応できる病院を目指しております。

 当院は各種病院ランキングで心臓血管外科、循環器内科とも常に上位にランクされており、これまで開院以来の心臓血管手術数は約17000例(ペースメーカーなどを除く現行基準)に及びます。この数字は大学病院に引けを取らない実績であり、民間病院として稀有なことです。時代が変わっても、ハード面のみならずソフト面でも、わが国の心臓病・大血管疾患の領域におけるトップクラスの病院として、地域に貢献できる病院であり続けたいと思っています。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2019年04月01日 更新)

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