介護保険制度の見直しに伴い、十月から要介護度の低い高齢者は全額自己負担（従来は一割負担）となる電動ベッドのレンタル料について、倉敷市は二十六日、低所得者を対象に市独自に料金の一部を助成することを明らかにした。県内自治体では初めて。

　助成対象となるのは、四月以降に電動ベッドをレンタルしていた要支援１・２、要介護１で、保険料が一～三段階（世帯全員が市民税非課税）に属する高齢者。市は月額一万二千円を上限に、所得に応じてレンタル料の七割～全額を助成する。一万二千円を超える額は自己負担となる。実施期間は十月から二〇〇九年三月まで。

　これにより、例えばレンタル料が月額一万二千円以内なら自己負担は最高でも三千六百円となる。市介護保険課によると、市内で電動ベッドを利用する要介護１以下・保険料第三段階以下の高齢者は約二百九十人。

　電動ベッドは、国が「必要以上に使えば体を動かさず、状態が悪化する」として軽度者の利用を制限したが、利用者からは「立ち上がる時に必要」などと継続利用を求める声も多かった。電動ベッドのレンタル料は月額で一万数千円程度、新品を購入すると十万円以上掛かるケースが多いという。