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県北の重症の緊急患者に対応 津山中央病院心臓血管センター

心臓血管センター長・院長補佐
松本 三明

  心臓血管センターは循環器内科(以下、循環器)と心臓血管外科(以下、心外)で構成されています。循環器は診断とカテーテル治療など、心外は手術、術後の管理などを行い、心外と循環器は両輪で働きます。狭心症や弁膜症も循環器の先生に精査して貰い、毎週水曜に行う合同のカンファレンスで手術するか決めています。

 心外は月・水・金曜日が手術日ですが、火・木も小さな手術をしているので毎日手術をしていることになります。弁膜症手術を行い、同時に冠動脈バイパス術や二弁以上に治療を行う複合手術は約55%ほどです。複合手術が多く、簡単な手術はありません。津山では手術の約30%が緊急手術ですが基本的には緊急は断らないというスタンスです。

 心外の手術は、人工心肺を使用して心臓を止めて行います。タイムリミットがあるため、手順を決めて手際良く手技を進めます。手術によっては時間が長くかかることもあり体力がないとできません。体力維持にカルヴァータに行っています笑。大変な中でも重篤な患者さんが笑顔で退院される時や、お礼の手紙を貰ったりする時にやりがいを感じます。

 県北に心外がなかった時代は、患者さんが救急車で津山から岡山に搬送される途中で心肺停止になってしまうこともありました。私が県南の病院にいた頃はそうした津山の患者さんも結構おられました。津山中央病院の心外は平成9年、杭ノ瀬先生(現川崎医科大学心臓外科特任教授)によって創設されました。その後、金岡先生、そして私と続きます。津山は重症で緊急の患者さんが多いので県北地域で心外の手術ができることの意味は大いにあると思います。

 緊急の場合、家族の意見なども踏まえ総合的に判断しますが、急性期の病院でなんとか救命するという立ち位置で治療しています。手術をすれば起死回生となることもあり、結果が直結しています。断らない救急、心臓血管外科学会認定施設、開業医との連携など、私がこちらに赴任してから立てた目標も、少しずつ実現しています。

 心臓血管センターを開設したことで、心外と循環器がシームレスに連携できるようになりました。高齢者が多い津山は、心臓リハビリが必要だと思っていたのですが、今は術後リハビリができるようになり早期退院に大きな力を発揮しています。自分が目標としてきたことはどんどん実現してきています。これを若い人たちに引き継いで、また更に発展できるようにしたいと思います。今後は若手の育成などに力を入れていきたいと思っています。

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※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年10月21日 更新)

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