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新型ノロウイルス流行の恐れ 岡山県が食中毒注意報発令

 岡山県は26日、激しい嘔吐(おうと)や下痢を引き起こすノロウイルスの新型が今冬、国内で流行する恐れがあるとして、県内全域に食中毒注意報を発令した。県内でまだ新型の検出例はないが、ちらし約3千枚を作って食品事業者らへの注意喚起を図る。

 同日付で県内の医療機関や学校に注意を呼び掛ける通知を出したほか、食品事業者に対し、食品の中心部までの十分な加熱、塩素消毒液や熱湯による調理器具の洗浄・消毒の徹底などを指導する。

 新型のノロウイルスは昨年3月に川崎市で初めて確認。「GII・17」という種類が変異したタイプで、同市で今年1~6月に36人から検出されたほか、埼玉、栃木、長野県でも確認されている。

 県によると、県指定の54医療機関で1施設当たりの感染性胃腸炎の平均患者数は10月12~18日で3・87人。前週からほぼ横ばいだが、新型は免疫を持つ人が少ないことに加え、従来の検査キットに反応しにくく、感染を見過ごされて拡大する恐れがあることから早めに注意報を発令した。

 県生活衛生課は「とりわけ食品を扱う人は症状がなくてもウイルスに感染している場合があることを自覚し、予防を常に心掛けてほしい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年10月26日 更新)

タグ: 感染症

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