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05年の死因 がん24年間トップ 部位別は肺が10年連続

県内のがん部位別死者数(グラフ)

 岡山県健康対策課のまとめによると、昨年一年間の県内のがんによる死者は四千九百六十人(速報値)で、二〇〇四年(五千十六人)より減少したものの、一九八二年から二十四年連続で死因別のトップとなった。七十、八十代で計六割を占め、部位別では肺がんが十年連続で最多となっている。九月はがん征圧月間。

 県内の病死や事故など含めた全死者一万八千四百四十一人のうち、がんによる死者は26・9%。二位の心臓疾患15・7%(二千八百八十八人)、三位の脳血管疾患13・1%(二千四百二十人)を大きく上回った。

 男性(三千十三人)は肺がんが最も多く24・1%。次いで胃がん(15・5%)肝臓がん(13・6%)の順。女性(千九百四十七人)は大腸がんが13・7%でトップ。肺がん(13・0%)胃がん(12・8%)が小差で続いた。

 年代別でみると七十代が33・2%で最も多く、次いで八十代(27・7%)、六十代(18・2%)、五十代(9・2%)。

 県内のがん検診受診率は全国的にトップクラスで、〇四年度は胃がんが27・1%で全国二位、大腸がんが32・8%で三位、肺がんが47・7%で四位、乳がんも19・0%で九位と、子宮がん(18・9%、十二位)を除き、トップテン入り。しかし、いずれの受診率も前年度を下回り、肺がんは一九九四年度から下降を続けている。

 県は数値目標を設定して受診率向上を図り、早期発見を目指すほか、国から先月「がん診療連携拠点病院」の指定を受けた岡山大病院を中心とした高度な治療の推進に力を入れる。

 県健康対策課は「がん予防には禁煙や減塩など日常生活の自己管理が大切。早期発見のため、定期健診を習慣づけてほしい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年09月29日 更新)

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