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最新式の放射線治療装置で治療 岡山赤十字病院の新病棟本格稼働

最新式の放射線治療装置(リニアック)

化学療法センターのリクライニングチェア

周産期母子医療センターの新生児室

周産期母子医療センターに新設されたLDR。陣痛、分娩、回復を同じ部屋で過ごすことができる

 岡山赤十字病院(岡山市北区青江)に今春完成した新病棟「南館」。10月からは最新式の放射線治療装置を使った治療も始まり、全館が本格稼働している。最新設備を中心に紹介する。

 1階はがん治療の要となる施設がそろう。「放射線治療室」には、がん細胞に放射線を照射する最新式の「リニアック」を導入。放射線治療を受ける患者専用のCT、相談室なども設置し、診察から治療までワンフロアで受けることができる。

 抗がん剤治療などを行う「化学療法センター」は、「病院らしくないサロンのような雰囲気」にこだわり、広々とした明るい空間にリクライニングチェアとベッド計15床を設置。1時間程度から長い人では6、7時間も点滴を受けるため、テレビやDVDなどの設備も充実している。患者家族の待合室には、がん情報の冊子や医療用ウィッグの情報がずらり。患者の要望を受け、ウィッグ装着などがしやすいよう、トイレにはドレッサーを備えている。

 3階は出産から新生児治療まで一貫して行える「周産期母子医療センター」。ハイリスク分娩や新生児の救命にも対応できるよう、母体・胎児集中治療室、新生児特定集中治療室、新生児治療回復室を備えている。また通常分娩用には、陣痛(Labor)、分娩(Delivery)、回復(Recovery)を同じ部屋で過ごすことができるLDR2床を新設。産婦からも「陣痛時に移動する必要がなく楽だった」と好評だ。家族全員で出産に立ち会うケースも増えたという。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年11月02日 更新)

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