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岡山大病院 腫瘍センター開設 外来患者対象  抗がん剤治療拠点に

岡山大病院で行われた腫瘍センターの開所式

 岡山大病院(岡山市鹿田町)は、がんの外来患者に効果的な抗がん剤治療を行う「腫瘍(しゅよう)センター」を同病院内に設置し、三十日、開所式を行った。二日から外来患者の受け入れを始める。

 厚生労働省が全国で整備を進める「がん診療連携拠点病院」計画で、中核的役割を担う都道府県拠点病院に八月末に指定されたのを受け、外来診療棟四階を改装。専任一人のほか、内科系の医師が治療に当たる。

 抗がん剤治療を受ける外来患者を、がんの発症部位に関係なく一括して受け入れ。手術は外科医、抗がん剤治療は内科医という役割分担を明確にするとともに、院内の各診療科とも連携し、患者個々の治療方針を決める。年間延べ一万二千人程度の治療を見込む。

 また、県内全域で質の高い医療が提供できるよう、厚労省の「がん診療連携拠点病院」計画で地域拠点病院に指定されている岡山済生会総合、岡山赤十字、倉敷中央、津山中央の各病院から、医師や看護師の研修を受け入れる。

 開所式には、関係者二十人が出席。森田潔・同病院長が「他の医療機関と緊密な連携を図り、岡山県のがん治療に貢献したい」とあいさつ。同病院長らがテープカットした。

 がん治療は全国的に、臓器別の専門の外科医が抗がん剤治療も行うケースが一般的だが、施設間、あるいは診療グループ間で治療方針が異なるなど、レベルの格差が指摘されていた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年10月01日 更新)

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