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映画から精神障害者の姿知って 15日岡山でフェス、映画や講演

通学路に立ち子どもたちの安全を見守る佐伯滋さん。「ありがとう2」の映画に登場する

 精神障害者が自ら企画し、街中で一緒に安心して暮らせる社会の実現を呼びかける「調子はえーんじゃフェスティバル」が15日、岡山市北区丸の内、旧内山下小で開かれる。当事者の日常を撮影し、支えてくれた人に感謝のメッセージを贈る映画上映や、統合失調症を患う次女とともに生きるハーブ研究家ベニシア・スタンリー・スミスさんの講演会がある。

 岡山県内の就労支援事業所や地域活動支援センターなどの関係者で実行委を組織した。映画は2013年の前回フェスで公開した作品の続編として製作した「ありがとう2~愛(こころ)を伝える映画~」。新たに男性2人、女性2人のインタビューを撮影し、編集作業を進めている。45分程度の予定。

 うつ病と8年間向き合った佐伯滋さん(66)=倉敷市=も登場。地元の小学校通学路で見守りボランティアに立つ姿を収録した。「朝のあいさつを返してくれる子がいるとうれしい。映画に関わるチャンスだと思って応募した。夢のようです」と喜ぶ。

 ベニシアさんは世界精神医学会アンチスティグマ(偏見の解消)分科会などで家族について語ったことがあり、聴講して感動した今回のフェス実行委員長木曽律子さん(45)=岡山市中区=が講師を依頼した。体育館で「統合失調症と生きる」をテーマに話してもらう。

 当事者と精神科医、家族、支援者らが話し合うシンポジウム、映画の主題歌を歌っている歌手のミニライブもある。各教室では、陶芸、手芸、草木染などの作品を展示したり、弁当、おでん、駄菓子などを販売したりする。

 木曽さんは「心の病は怖いと思っている人たちも、私たちに会って本当の姿を知ってほしい。元気を共有するイベントにしたい」と話している。

 開場時間は午前10時から午後4時。参加無料。上履き持参。問い合わせは岡山市精神障害者団体連絡会(086―272―7881=午前10時~午後4時)。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年11月11日 更新)

タグ: 精神疾患

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