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岡山で精神障害者の姿知るフェス 映画上映や講演会で市民と交流

「ありがとう2」の上映後、参加者にあいさつする佐伯滋さん(中央)

 精神障害者自らありのままの姿を知ってもらおうと企画した「調子はえーんじゃフェスティバル」(実行委主催)が15日、岡山市北区丸の内の旧内山下小学校で開かれた。家族へ感謝のメッセージを贈る映画の上映、統合失調症の次女と暮らすハーブ研究家ベニシア・スタンリー・スミスさんの講演会があり、市民と交流を深めた。

 2013年の前回フェスに続いて製作した「ありがとう2~愛(こころ)を伝える映画~」には男性2人、女性2人が登場。インタビューに答えて統合失調症による自傷行為などの苦しみを振り返り、生きている喜びを語った。

 うつ病にあえいだ8年間は「海の底に沈んだようだった」と言う佐伯滋さん(66)=倉敷市=が妻の手を握りしめて感謝を伝える場面が映し出されると、会場は温かい拍手に包まれた。

 ベニシアさんは、一つ仕事をすると休憩して音楽を聴く次女と暮らす日常を受け入れていることを紹介。次女の気持ちが落ち着くハーブの効用などに触れ「手伝ってくれるときは何をやっても、下手でも、とにかく褒めること」と語り掛けた。

 就労移行支援事業所に通って就職を目指している男性(22)=岡山市東区=は映画を見て「僕もお世話になった先生や家族みんなに感謝の気持ちを伝えたい」と話した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年11月15日 更新)

タグ: 精神疾患

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