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てんかん診療拠点に岡山大病院 岡山県が指定、受診体制整備へ

 岡山県は25日、てんかんの診療拠点機関に岡山大病院(岡山市北区鹿田町)を指定した。てんかん治療は診療科が神経内科、脳神経外科など複数にまたがり、患者側から分かりにくいとの指摘もあることから、拠点病院を決めて地域の他の医療機関と連携を深めながら、患者が受診しやすい体制を整える。

 厚生労働省のモデル事業として県が2015年度から3年間取り組む「てんかん地域診療連携体制整備事業」の一つ。岡山大病院は小児専門看護師と社会福祉士をコーディネーターとして置き、適切な医療機関を紹介する。12月には医師や患者、家族ら計12人でつくる連携協議会を設立する。他の医療機関のスタッフを含め、医療従事者らを対象にした研修も実施する。

 てんかんは脳の神経細胞が過剰に活動し、発作を引き起こす病気。適切な治療を受ければ発作を抑えることができる。日本てんかん協会(東京)によると、100人に1人の割合で発症し、国内の患者は約100万人とされる。

 岡山大病院は13年、院内にてんかんセンターを設置し、患者のサポートを独自に進めてきた。伊達勲センター長は「患者にとって最良の治療ができる体制を整えたい」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年11月25日 更新)

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