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10代女性への脳死肺移植終了 岡山大病院、3カ月で退院見込み

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)で10代女性への脳死肺移植手術が1日未明、無事終了した。順調なら約3カ月で退院できる見込み。

 臓器移植医療センターの大藤剛宏教授が執刀。両方の肺を移植する手術が11月30日午後5時33分に始まり、約7時間後の1日午前0時35分に終わった。女性は気管支が細くなり呼吸困難となる閉塞(へいそく)性細気管支炎を患い、2014年2月に日本臓器移植ネットワークに登録していた。

 ネットワークによると、ドナー(臓器提供者)は宮崎県の都城市郡医師会病院に低酸素脳症で入院していた10歳以上15歳未満の男児。15歳未満の脳死判定は9例目で、岡山大病院での移植手術は心臓、肝臓を含めて4例目。

 女性の両親は、女性が11歳であることを明らかにし「手術の日は娘の誕生日。かけがえのないプレゼントになりました。ドナーのご家族を思うと胸が痛みますが、臓器提供してくださった方の分まで娘には生きてもらいたい」とのコメントを出した。

 岡山大病院の脳死肺移植は68例目、生体と合わせて146例目。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年12月01日 更新)

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