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岡山大で「知恵の見本市」 産学連携へ研究成果披露

移植医療の現状や新たな術式について話す大藤教授

 岡山大の教員や学生らが研究の成果を披露する「知恵の見本市2015」が4日、岡山市北区津島中の同大津島キャンパスであり、地元の企業関係者ら約490人が産学連携の可能性を探った。

 同大病院で肺移植手術の執刀を担う大藤剛宏・臓器移植医療センター教授が「移植医療の革新」と題して講演。技術的に難しいとされてきた小児への生体肺中葉移植、脳死と生体の同時移植といった世界初の手術を成功させたことを紹介した。

 新たな術式に挑戦し続ける背景として、移植希望に対して脳死臓器提供が不足している現状を指摘。「従来の方法で救命できないなら新しい道を開拓するしかない。逆境に立ち向かうときこそがチャンス」と述べた。

 見本市は、地元企業などとの共同研究の活性化を図る目的で2006年度に始まり、10回目。会場には71のブースが設けられ、農業や福祉、ものづくりをテーマにしたパネル展示などがあった。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2015年12月04日 更新)

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