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自殺未遂者支援に専門家チーム 岡山県、4月から医師ら派遣

 岡山県は4月から、自殺のリスクが高いとされる自殺未遂者の支援に乗り出す。精神科医ら専門家でチームをつくって支援。他自治体とも連携して不安を取り除き、自殺防止につなげたい考えだ。

 県健康推進課によると、県内の自殺者のうち、10~30代では4人に1人、40、50代では5人に1人が自殺未遂を経験。未遂の段階で手厚いケアを施し、自殺に至るのを食い止めることが重要と判断した。

 計画では、自殺未遂で救急搬送された人に対し、県精神保健福祉センターの医師や看護師、精神保健福祉士らでつくる支援チームを派遣。理由を探るとともに精神状態を調べる。

 同センター内に新たに置くコーディネーターがチームの調査結果を基に退院後の支援を検討する。さらに患者の地元の診療所、市町村と情報を共有し、精神疾患や生活苦など自殺の要因を取り除く。2016年度一般会計当初予算案に人件費約170万円を計上する予定。

 県内の自殺者は過去5年間、324~402人で推移。同課は「県内の40歳未満の死因では依然、自殺がトップで、厳しい状況だ。未遂者の支援で抑止を図るのはもちろん、家族の負担軽減にもつなげたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年01月22日 更新)

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