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エイズ患者新たに5人 過去最多(年間)を更新 累計24人 岡山県、早期検査呼び掛け

県内のエイズ患者、HIV感染者数(グラフ)

 岡山県内で今年新たに確認されたエイズ患者は既に5人に上り、年間の過去最多を更新したことが、1日の世界エイズデーを前に県がまとめた調査で分かった。これまでの累計でも中四国地方で広島県と並んで最多。発症していない段階でエイズウイルス(HIV)の感染が分かれば治療の効果が上がるため、県は早期の検査を呼び掛けている。

 HIVに感染すると十年前後の潜伏期間を経て発症。免疫力が著しく低下し、弱い細菌やカビでも感染症にかかる。潜伏期間中は自覚症状がほとんどないが、大半は投薬治療などで発症を抑えられる。

 県健康対策課によると、県内のエイズ患者は一九九四年に初めて確認され、二〇〇〇年以降、年間四―二人で推移。今年の五人を含めた累計は二十四人になった。

 発症に至っていないHIV感染者は、今年新たに二人を確認した。感染者は前年の八人より減少し、累計は二十七人。国内での性的接触が主な原因とみられる。

 ただ、感染が分かるのは本人の意思で検査を受けたケースが大半。潜伏期間中は感染に気付かないことも多いとみられ、「患者の増減の原因を含め、実際の流行状況は詳しく把握できない」と同課。

 一方で、性器の粘膜が炎症を起こすなどし、HIV感染のリスクが高まるとされる性器クラミジアなどの性感染症も近年、若者を中心に高水準で推移している。

 世界エイズデーにちなみ、県は十二月中に県内の九保健所で無料の夜間検査を行うほか、各地の中学校などで出前講座を開き啓発に努める。同課は「心配な人は早めの検査を受けるとともに、予防のためコンドームの適切な使用を」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年12月01日 更新)

タグ: 健康医療・話題感染症

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