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泉工医科工業が岡山に物流拠点 リスク分散、手術用消耗品を保管

泉工医科工業が整備した岡山物流センター

 医療機器メーカーの泉工(せんこう)医科工業(東京)は、岡山市南区妹尾に「岡山物流センター」を整備し、稼働を始めた。西日本では初の物流拠点で、災害リスクの分散を図る狙い。

 同社は心臓手術などに用いられる人工心肺装置で国内シェア約5割のトップメーカー。手術時などに患者の血や体液を処理する容器も製造する。埼玉県春日部市に物流拠点を持つが、東日本大震災で業務が滞った経験から、自然災害が少ないとされる岡山県に2カ所目となる物流拠点を設けた。

 県道岡山児島線沿いの民有地約2千平方メートルを取得し、鉄骨2階(約2700平方メートル)の倉庫兼事務所を整備。排液処理容器や医療用精製水など主に手術に使う消耗品を保管し、愛知県以西の販売代理店に配送する。投資額は非公表。従業員は段階的に増やし、将来的には20人体制とする方針。

 これに伴い、岡山と四国エリアを担当する岡山営業所(岡山市北区下中野)は、新物流センター内に移った。

 泉工医科工業は「当社の扱う商品は人命に関わる。災害時にも円滑に供給できるよう努める」としている。

 同社は1950年設立、資本金3千万円、売上高202億円(2015年3月期)、従業員640人。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年02月02日 更新)

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