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岡山で仏の高齢者ケア技術の講演 患者目線での医療の重要性訴え

フランスの高齢者ケア技術をテーマにした講演会

 高齢者ケア技術として国際的な注目を集める「ユマニチュード」の考案者、イブ・ジネストさん(62)=フランス在住=の講演会が11日、岡山市であり、患者らと同じ目線に立つ医療、介護の重要性などを訴えた。

 ユマニチュードは、患者や要介護者に対し「見つめる」「話す」「触れる」といった行為を重視した約150のケア技法を体系化。フランスでは現在、600以上の病院や福祉施設が取り入れているとされ、日本でも2014年ごろから関連書籍の出版が相次ぐ。

 ジネストさんはユマニチュードを実践した結果、認知症患者の表情が豊かになった例を挙げ「認知機能が低下しても、感情に働き掛ければ人間らしさを取り戻せる」と紹介。「患者と絆を育むことが何より大切。相手に優しさが伝わるような介助動作を心掛けてほしい」と訴えた。

 講演は岡山大医療人キャリアセンターMUSCAT(マスカット)が主催。医師、介護士ら約300人が聞いた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年02月11日 更新)

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