文字 

乳がんリスク判別へ 血液の遺伝子解析 岡山大大学院研究グループ 

 岡山大大学院医歯薬学総合研究科の清水憲二教授、松岡順治助手らの研究グループは、血液中の遺伝子を解析することによって、乳がんになりやすい人を見分ける研究を始める。十九日、同大ヒトゲノム・遺伝子解析研究倫理審査委員会で承認された。

 乳がんは薬で発症を抑えられるため、乳がんになる可能性が高いことが分かっている人に投与することで、効果的な予防ができ、死亡率の低下につながるという。

 計画では、乳がん患者と正常な人の血液を採取。二年間で、既に知られている乳がんの抑制遺伝子など五十―百種類を比較し、どの遺伝子に異変が起きているかを調べ、がんのリスクを高める遺伝子変化の組み合わせを探る。高い頻度で変化したり、タンパク質の働きに影響する遺伝子を集中的に研究する。

 岡山大病院など二病院の三百人程度から採血する予定で、国内で行われている同様の研究よりサンプルが多いという。松岡助手は「今年から同様の研究に大掛かりに取り組んでいる米国より、効率よくハイリスク群を選別する方法を確立したい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年12月20日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ