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心筋梗塞、脳卒中、心不全 発症危険度を予報 広島県医師会 冬到来でHP掲載

広島県医師会がHPに掲載している心筋梗塞などの危険予報

 本格的な冬到来に合わせ、広島県医師会は12月から“冬の季節病”とされる心筋梗塞(こうそく)などの発症危険度を知らせる予報をホームページ(HP)に掲載している。発症と気象条件の因果関係を解明し、2004年11月に始めた国内初の心筋梗塞予報に今季から脳卒中・心不全を加えてバージョンアップ。同医師会は「外出時のマフラーや手袋など、ちょっとした寒さ対策で発症リスクは抑えられる」と活用を呼び掛けている。

 HPの予報は、天気と同様に県内を南部と北部に分類。一日の平均気温と平均気圧を基に、心筋梗塞は「警戒」「注意」「普通」、脳卒中・心不全は「注意」「普通」で危険度を予報。午後四時に翌日分を発表し、併せて「北部で朝は気温が下がるので急激な動きは避けて」と一口メモを添えている。

 同医師会は広島大などと共同で、救急搬送された過去数千例の患者データと発症時の気象条件を分析。その結果、心筋梗塞で警戒に当たる「平均気温六度未満、平均気圧一〇一三ヘクトパスカル未満」では平均発症率が一・四倍以上、脳卒中・心不全の注意となる「平均気温九度未満」は同じく一・二倍以上になることを解明、予報に応用した。

 同医師会によると、県民の死因一位はがんで、二位は心筋梗塞などの心臓病、三位が脳卒中。同医師会は「心臓病と脳卒中を合わせて予報することで、動脈硬化性疾患はほぼカバーできる。予防と早期受診に役立ててほしい」としている。

 HPのアドレスはhttp://sinkin.hiroshima.med.or.jp/index2.html
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2006年12月26日 更新)

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