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岡山大病院で脳死肺移植手術 6歳未満女児から提供、男児へ

6歳未満の女児から提供された肺が入った護送用ケースを運び込むスタッフ=25日午前9時38分、岡山大病院

 臓器移植法に基づき、脳死と判定された6歳未満の女児から提供された肺の移植手術が25日、岡山大病院(岡山市北区鹿田町)で始まった。移植を受けるのは、肺胞壁に炎症を起こし、十分な呼吸ができなくなる間質性肺炎を患う10歳未満の男児。6歳未満の臓器提供者(ドナー)から10歳未満の患者への脳死肺移植は国内3例目、同大病院では昨年1月に次いで2例目となる。

 男児は生後2カ月ごろから呼吸障害があり、薬物療法を継続。今月14日に日本臓器移植ネットワークに登録していた。手術は臓器移植医療センターの大藤剛宏教授の執刀で、25日午前8時48分から始まり、午前9時半すぎに摘出された肺が入った搬送用ケースを病院スタッフが運び込んだ。同日夜には終了する見込み。

 同ネットワークによると、ドナーの女児は東海地方の病院に入院。「インフルエンザ脳症」となり、23日に脳死と判定された。同脳症が脳死の原因疾患と公表されたのは初めて。

 15歳未満の脳死の子どもからの臓器提供を可能にした2010年の改正臓器移植法施行後、6歳未満からの提供は5例目。15歳未満としては11例目となった。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年02月25日 更新)

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