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特養ホームへの入所順番 申請順影響と4割誤解 岡山市が介護保険アンケート 導入前制度と混同?

 岡山市の特別養護老人ホーム入所待機者の四割が、申し込み順が入所に影響すると誤解して申請していることが、市が二十六日公表した介護保険に関するアンケートで分かった。

 特養ホーム入所は、希望者の緊急度や家族状況などを基に各施設の入所判定委員会が決定する仕組み。

 これに対し入所の待機者では、「すぐに入所する必要はないが、申し込みをしていないとすぐに入所できない」とするケースが40・9%(複数回答)もあった。

 市高齢者福祉課は「介護保険導入前の措置制度時代にとられていた入所システムと勘違いしているのではないか」と分析している。

 介護保険サービス利用後の症状の変化について、在宅利用者では「軽くなった」と答えた人が32・3%に上り、「重くなった」とした6・2%を大きく上回った。

 一方で、施設入所者の場合は、要介護度が上がるにつれ、「重くなった」の割合が高くなっていた。

 このほか自分の症状に対する考え方は、在宅利用者は「介護保険サービスを利用しながら改善に努めるのがよい」(45・3%)としているのに対し、施設入所者は「加齢によって改善が難しいのは仕方ない」(55・8%)とする回答が最も多く、改善意欲に対する考え方の差も浮き彫りになっている。

 市介護保険課は「施設入所者は何でも世話を受けられる中で自立意識も薄くなり、肉体的、精神的に衰えがちになる一方、在宅の場合は自分である程度動かねばならず、精神面も含めて自立に役立っているのではないか」としている。

 アンケートは、一般高齢者千二百三十人、要介護・要支援認定者(在宅)千七百四十八人、同(施設)五百十六人、特別養護老人ホーム入所待機者二百九十六人を対象にそれぞれ昨年十一月行われた。

 市内の特養ホーム(二十九施設、入所者千八百九十八人)への待機者は、四千八百七十一人に上る。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2005年05月27日 更新)

タグ: 介護高齢者福祉

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