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いつもならピークだが… インフル少なめ 「暖冬影響」と専門家 B型流行の兆し、岡山県警戒

県内のインフルエンザ流行状況(グラフ)

 例年インフルエンザが流行のピークとなる2月になったが、今季は県内の患者数、集団発生数とも低めに推移している。専門家らは暖冬の影響を指摘するが、比較的気温の高い時期でもまん延するB型のウイルスが流行の兆しをみせており、県健康対策課で警戒を強めている。

 県内の内科や小児科など八十四医療機関での最新(一月二十二日~二十八日)定点調査は、一医療機関当たりの患者数が一・二三。過去十年平均では同時期が一九・五二とほぼピークになるのに対し、今季は十五分の一以下で、例年より約一カ月半遅いペース。過去十年間で二番目に遅い立ち上がりという。

 今年最初の集団発生も昨季より約五十日遅れて一月十六日だった。発生数も七日現在、小・中学校などの十三施設四百四十三人にとどまり、昨季同期の百三十六施設二千九百七十九人を大きく下回っている。

 発生ペースが緩やかな原因について、岡山赤十字病院の国富泰二医師(小児科)は「暖冬の影響」と分析。岡山地方気象台によると、今年一月の平均気温は岡山市で六・二度と平年値(四・八度)より一度以上も高め。国富医師は「流行の条件は低温と乾燥。気温が高いことに加え、空気が乾燥しにくいことも一因」と指摘する。

 しかし「油断は禁物」と県健康対策課。二月に入り患者数は徐々に増加。集団発生の約八割(八施設三百五十九人)は今月に入ってからだ。

 県環境保健センター(岡山市内尾)によると、今季はやりつつあるウイルスはB型が中心。症状は比較的軽いが、暖かい時期にもまん延して長期化する傾向があり注意が必要という。

 県健康対策課は「二シーズン前も立ち上がりは遅めだったが、結局大流行した。帰宅時は手洗い、うがいを心掛けて」と呼び掛けている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2007年02月08日 更新)

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