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10歳未満女児へ脳死肺移植終了 岡山大病院、容体は安定

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)で24日未明、重い肺の病気を患う10歳未満の女児への脳死両肺移植手術が無事終了した。容体は安定しており、順調なら約3カ月で退院できる見込み。

 臓器移植医療センターの大藤剛宏教授が23日夜から執刀し、約7時間後の24日午前2時34分に終わった。女児は乳児混合型白血病と診断され、3回にわたる臍帯血(さいたいけつ)移植後、移植された細胞が体を異物と認識して攻撃する移植片対宿主病(GVHD)を肺に発症。呼吸困難となり、日本臓器移植ネットワークに登録していた。

 ネットワークによると、ドナー(臓器提供者)は神奈川県内の病院に頭部外傷で入院していた6歳未満の女児。6歳未満の脳死は国内6例目。うち10歳未満の患者への肺移植は4例目、岡山大病院では今年2月に次いで3例目となった。

 大藤教授は「徐々にではあるが小児ドナーからの提供も増えつつあり、今後ますます増えることを期待する」とのコメントを出した。

 岡山大病院の脳死肺移植は72例目、生体と合わせて150例目。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年04月24日 更新)

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