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玉野・ダテ薬局 高齢者見守り業務 最新機器活用、駆け付け対応も

高齢者と緊急連絡装置の操作方法を確認するダテ薬局のスタッフ

 急速な高齢化で1人暮らしのお年寄りが増えている。玉野市が定期的に個人宅を訪問する民間企業などとの「見守り協定」の範囲を拡大している中、事業者自らが業務の一環として「24時間見守りサービス」に乗り出した。最新機器を使い常時、高齢者をサポートする。

 始めたのはダテ薬局(宇野)で、富山市にある会社のシステムを活用している。機器は固定タイプの緊急連絡装置、携帯ペンダント型送信機、人の動きを感知する「見守り人感センサー」がセット。

 緊急連絡装置を押せば、看護師や介護福祉士が常駐するコールセンターにつながり、状況を説明できる。センサーは屋内3カ所の天井に設置し、赤外線を使って利用者の生活パターンを把握。普段と違う事態を判別でき「私たちが薬局から駆け付けたり、場合によっては救急車の出動を要請したりする」と、スタッフの男性(29)は対応に万全を期す。

 介護保険制度の枠にとらわれない生活支援サービスの提供が目的。スタッフは毎月1回、利用者宅を定期訪問して生活相談も受ける。長男から勧められて同サービスの利用を始めた83歳の女性=田井=は「何かあったときにすぐ来てくれる態勢なので安心」と話す。

 市は2013年度の県LPガス協会玉野支部を皮切りに、毎年1社ずつと「見守り協定」を締結。本年度はさらに増やす方針で準備を進めている。

 官民挙げて高齢者や障害者世帯を見守り、安全に暮らせる地域づくりが迫られている状況下、同薬局の伊達元英社長(55)は「このサービスが地域コミュニティーの再構築につながるきっかけになれば」と話す。同サービスの基本プラン料金は月3980円(税込み)。問い合わせは同薬局(0863―32―4166)。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年05月06日 更新)

タグ: 高齢者福祉

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