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血糖値上昇抑制に効果 林原発売の食物繊維

林原が血糖値上昇を抑える効果を確認したファイバリクサ

 バイオ企業の林原(岡山市北区下石井)は10日、昨年11月発売した水溶性食物繊維「ファイバリクサ」について、ブドウ糖を摂取した際に血糖値上昇を抑える効果があると発表した。自社開発した主要成分のイソマルトデキストリンに、抑制効果があることを確認した。

 試験は30~50代の男女13人を対象に行い、ブドウ糖(50グラム)とイソマルトデキストリン(5グラム)を摂取したケースと、ブドウ糖(50グラム)のみを飲んだ場合を比較。その結果、イソマルトデキストリンを服用した方が血糖値を平均で13%低く抑えられたという。

 ファイバリクサは、トウモロコシのでんぷんを、土壌の微生物から見つけた酵素と反応させて糖化し、粉末状にして製造する。ご飯やパン、麺、飲料、菓子などに加えることで食物繊維を補給でき、食品メーカー向けに販売している。

 ファイバリクサの成分の95%はイソマルトデキストリンで、同社が製造などの特許を持つ。これまで、ご飯やパンに含まれるでんぷんを食べた際にも、血糖値を抑える効果が確認されていた。

 林原は「糖尿病の予防効果が期待できることを示す研究結果。今後はファイバリクサが、体にどのように良いかを表示できる機能性表示食品へ採用されるよう努めていく」としている。

 今回の研究成果は13日から兵庫県で開かれる「第70回日本栄養・食糧学会大会」で発表する。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年05月11日 更新)

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