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媒介「蚊」発生防止へ生息調査 感染症リスク低減へ岡山県など

網で捕まえた蚊を確認する調査員

 発熱、筋肉痛などの症状が特徴の「デング熱」や小頭症の赤ちゃんが生まれる原因とされる「ジカ熱」を媒介する恐れがある蚊の発生を防ぐため、岡山県と国立感染症研究所(東京都)は23日、多くの人が集まる県内の公園や観光名所を対象にした蚊の生息調査を始めた。10月まで月1回ペースで行い、結果を基に本年度中に対策のガイドラインを作成、公表する計画。

 調査は、2014年夏にデング熱の国内感染が約70年ぶりに確認されたのを受け、昨年から実施している。

 この日、県総合グラウンド(岡山市北区いずみ町)で、同研究所の研究員ら約15人が茂み28カ所に立ち、蚊を網で捕獲した。今後、岡山空港や後楽園などで実施。側溝の水が集まり、幼虫のボウフラが繁殖しやすい「雨水升」や樹木にできた穴なども調べる。

 ガイドラインに蚊の発生を防ぐ対策を盛り込み、県民がアクセスできるように県ホームページに載せる計画。同研究所の津田良夫主任研究官は「住民一人一人が注意して蚊を減らすことができれば、感染症がまん延するリスクも低くできる」と話していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年05月23日 更新)

タグ: 感染症

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