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「ゲノム医療」高校生らに解説 岡山大病院がフォーラム

最先端の科学の解説を聴く高校生ら

 最先端の科学を高校生らに解説するフォーラム(岡山大病院主催)が29日、岡山市北区鹿田町の岡山大Jホールで開かれた。ヒトの遺伝情報を研究し、薬の開発や治療に役立てる「ゲノム医療」などがテーマとなり、約150人が理解を深めた。

 ゲノム医療については、岡山大大学院医歯薬学総合研究科の豊岡伸一教授が、手術や検査で採取したがん組織や血液などを使い、病気の原因解明や新薬開発を進める同大の「バイオバンク」の取り組みを紹介。「最新の医療を待つ患者のため、バンクを活用して病気の細胞などの遺伝子を研究し、治療や診断、予防に役立てていきたい」と語った。

 同大大学院環境生命科学研究科の森田英利教授は、病気が発症するかしないかの鍵を「腸内フローラ」と呼ばれる腸内細菌の集合体が握っている可能性を指摘。実業団の駅伝選手の腸内フローラに着目した自身の研究で「トップアスリートの腸内フローラには腸管の炎症を抑える菌種の割合が多かった」と説明した。

 岡山高2年男子生徒(16)は「医学への好奇心が刺激された。普段の勉強により身が入る」と話していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年05月29日 更新)

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