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膠原病「ふれ愛の会」創立30年 岡山で講演・交流会、発展誓う

創立30年を記念して開かれた「ふれ愛の会」の講演・交流会

 膠原(こうげん)病の患者でつくる全国膠原病友の会岡山県支部「ふれ愛の会」(92人)は5日、岡山市北区南方のきらめきプラザで、創立30年を記念した講演・交流会を開いた。患者同士が悩みを共有し、励まし合う場として歩んできた道のりを振り返るとともに、今後の活動の発展を誓った。

 膠原病は、全身の血管や皮膚、筋肉、関節などに炎症が起き、発熱や関節痛、湿疹などがみられる病気の総称。悪性関節リウマチや全身性エリテマトーデス、強皮症など15疾患が医療費助成の対象となる指定難病で、県内では約3千人の受給者がいる。

 ふれ愛の会は1987年8月に結成。当時、岡山大第3内科講師だった宮脇昌二さん(78)=倉敷成人病センター・リウマチ膠原病センター学術顧問=が「患者同士で情報交換する場を」と持ち掛け、発足した。年3回の会報発行と、ほぼ毎月、きらめきプラザで「ふれ愛カフェ」を開いている。

 総会は約40人が参加。宮脇さんが会の発足経緯や膠原病治療の現状について講演した後、4グループに分かれて思い出や今の課題を語り合った。

 発足当初から会員の女性(78)=倉敷市=は全身性エリテマトーデスで高熱や疲労感などの症状と闘ってきた。「一見、元気そうに見えるから周りに病気を理解されにくい。つらいとき、会員に話を聞いてもらうことで仕事も育児も乗り越えてきた」と振り返る。

 会では近年、インターネットの普及で病気に関する情報が入りやすいこともあり、会員は減少傾向で、運営を担える人の確保が課題。松井玉恵会長(64)=同市=は「私自身が病気を抱えながらの活動で限界もある。顔を直接会わせられる良さをアピールし、会員を増やしたい」と話す。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年06月05日 更新)

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