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興陽高生が患者を癒やす庭づくり 慈圭病院に草花で日時計整備

慈圭病院で造園作業に励む興陽高校の3年生たち=17日

 興陽高校(岡山市南区藤田)造園デザイン科の3年生26人が、精神疾患を専門とする慈圭病院(同浦安本町)の中庭整備に取り組んでいる。病院から任された造園スペース7区画のうち、草花をあしらって日時計を作る最初の区画を秋ごろ仕上げる予定。「患者の心のケアに役立てれば」と作業に励んでいる。

 中庭は昨春取り壊した病棟の跡地。造園スペース9区画(1区画は8メートル四方)を病院が設け、うち7区画の整備を造園を学ぶ同科の生徒に頼んだ。生徒は、精神科医らから心の病や患者との接し方について学んだほか、どんな庭を望むかを患者や職員ら計234人にアンケート。年間通じて草花を楽しめる庭を目指すことにした。

 最初の区画は、病院のシンボルマーク・キョウチクトウの花をデザインした日時計を設ける。ブロックで縁取った円(直径5・5メートル)の中心にポールを立てて影を生み出すほか、シンボルマークの色と同じピンクや緑の草花で円の内外を彩る。

 6月から作業に入り、週1回汗を流している。これまでにブロックで円や傍らの「ZIKEI」の文字をかたどった。今後草花の選定と植栽を進める。残りの区画は来年度以降の3年生が整備する。

 「患者がほっとできる空間をつくりたい」と男子生徒(17)。病院の村上基幸事務長は「生徒たちの思いに感謝している。笑顔が集まる場になれば」と期待している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年06月19日 更新)

タグ: 慈圭病院

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