文字 
  • ホーム
  • 岡山のニュース
  • 倉敷の雇用促進住宅 介護施設に再利用 岡山の社会福祉法人 エレベーター新設、室内改装

倉敷の雇用促進住宅 介護施設に再利用 岡山の社会福祉法人 エレベーター新設、室内改装

一画に介護事業所が整備された旧雇用促進住宅林市川宿舎

 雇用・能力開発機構(横浜市)が設置、運営していた倉敷市林の雇用促進住宅林市川宿舎を譲り受けていた社会福祉法人・生き活き館(岡山市春日町)が18日、敷地内に「小規模多機能型居宅介護事業所」をオープンした。雇用促進住宅が介護施設として再利用されるのは全国でも珍しく、県内では初めて。

 林市川宿舎は、勤労者向けに全国に整備された雇用促進住宅の一つで、一九六六年に運営を開始。鉄骨四階の集合住宅四棟に百二十室が整備されている。厚生労働省が二〇〇三年、雇用促進住宅事業を廃止する方針を示したのを受け、〇六年に生き活き館に約七千百万円で譲渡された。

 生き活き館は、入居者の管理を引き継ぐとともに、高齢者が住みやすいように第四棟部分を改修。エレベーターの新設や、一階部分の室内改装を行い、昨年四月の介護保険法改正で新たに盛り込まれた小規模多機能型居宅介護事業所「ケアポート生き活き館倉敷」として開設した。

 同事業所は、入浴サービスやリハビリなどの通いサービスを受けられる共用スペース一室(約四十五平方メートル)と、泊まりサービスを受けられる個室(約二十二平方メートル)が八室備えられ、利用定員は二十人。登録すれば住宅部分に入居する高齢者も利用できる。

 生き活き館は「これだけの規模の団地を一から整備するのは難しいが、雇用促進住宅を利用することで割安に整備できた。高齢者が安心して暮らせる団地として活用していきたい」としている。

 県内の雇用促進住宅はこれまで、同宿舎と吉備中央町の二カ所で譲渡されている。現在七十六カ所残っているが、同機構は今後十五年間で譲渡・廃止する方針を打ち出している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2007年04月19日 更新)

タグ: 介護

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ