文字 

松岡良明賞に岡山済生会の赤在氏 大腸がん手術で功績

赤在義浩氏

 山陽新聞社会事業団(松田正己理事長)は8日、がん撲滅に功績のあった個人、団体をたたえる「松岡良明賞」の本年度受賞者を、岡山済生会総合病院(岡山市北区国体町)統括部長・消化器外科部長の赤在(あかざい)義浩氏(60)に決めた。9月9日、山陽新聞社(同柳町)で表彰状と賞金100万円を贈る。

 赤在氏は大腸がん治療のエキスパート。23年間で約2千例の手術を執刀し、難易度の高い直腸がんを多く手掛けてきた。患者の生活の質を維持するため、骨盤内の自律神経を傷つけないように残し、各臓器の働きを低下させない手術手法を確立した。

 切除範囲を最小限にするため、過去の症例を再検討し、局所再発やリンパ節転移につながる危険因子も解析。全国の治療施設でつくる研究会による治療ガイドラインの作成に寄与した。

 大腸がん手術で中四国地方屈指の実績を誇る同病院で中心的役割を果たすほか、岡山大医学部臨床教授も務め、後進の育成にも尽くしている。

 同賞は山陽新聞社の元社長、故松岡良明氏の遺族から寄託された基金をもとに創設され、今回が21回目。審査は岡山県健康づくり財団が行い、山陽新聞社会事業団が決定している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年07月08日 更新)

カテゴリー

ページトップへ

ページトップへ