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児島市民病院に緩和ケア内科新設 10月、分娩受け入れも再開

 倉敷市立児島市民病院(同市児島駅前)は、10月から緩和ケア内科を新設する。入院・在宅で治療に当たるがん患者の痛みを和らげ、生活の質を改善できるようアドバイスする。休止していた分娩(ぶんべん)の受け入れも同月から再開する。

 診療科の新設は2014年7月の精神科以来、2年3カ月ぶり。今回の新設で21診療科体制となる。

 緩和ケア内科は、市が12年度にまとめた同病院の建て替え検討の報告書で、皮膚科、歯科口腔(こうくう)外科などとともに新設を計画する診療科として明記されていた。岡山大病院(岡山市北区鹿田町)の緩和支持医療科の医師1人が毎週月曜に診療(予約制)する。

 市は新設するための条例改正案を9月定例市議会に提案し、可決された。既に医師の勤務が決まったことから、条例改正に先立ち7月から診療を始めている。

 分娩の再開は、産婦人科の常勤医の退職に伴って08年10月に休止して以来、8年ぶり。常勤医1人を香川県立中央病院から招へいし、2人体制となるのに加え、助産師の増員に見通しがたったため再開に踏み切る。

 児島地区には分娩可能な医療機関がない状態が続いていた。分娩は今年4月から再開予定だったが、助産師不足などのため、半年間ずれ込んだ。

 児島市民病院は老朽化に伴い、現病院敷地内で建て替え工事中。17年度中の開院を予定する新病院では、HCU(高度治療室)とともに緩和ケア病棟を設ける。市は新病院の名前を「市民病院」とする。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年09月29日 更新)

タグ: お産岡山大学病院

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