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岡山大病院の大藤教授が講演 移植医療の現状や思いを話す

移植医療の現状について話す大藤教授

 岡山県立図書館主催の講座「命をつなぐ~移植医療を知る」が2日、岡山市北区丸の内、同図書館であり、肺移植で世界をリードする岡山大病院(同鹿田町)臓器移植医療センターの大藤剛宏教授が、臓器移植の現状や難手術に挑む思いを話した。

 大藤教授は、執刀した数々の難手術を紹介し「役に立たない臓器はないという信念に基づき、手術法を検討している」と説明。いずれも自身が世界で初めて成功させた小児への生体中葉移植手術、肺下部をさらに分割して両肺に移す生体肺区域移植手術を紹介し「助ける方法がなければ、新しい道を開拓すればいい」と述べた。

 国内の脳死移植の現状については「欧米に比べると圧倒的にドナー(臓器提供者)が少ない」とした上で「一人一人が移植医療を正しく理解し、考える機会を持ってほしい」と呼び掛けた。

 講座は厚生労働省が定める「臓器移植普及推進月間」(10月)に合わせて企画。市民ら約130人が聴いた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年10月02日 更新)

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