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岡山大で小児がんフォーラム開幕 医師や家族ら支援策や体験話す

晩期合併症、進学・就職などテーマごとのグループに分かれ、がんの子どもたちの支援策を話し合う参加者

 小児がんの治療や退院後の復学、進学に向けての支援などを話し合うフォーラムが5日、岡山市北区鹿田町の岡山大マスカットキューブで、2日間の日程で始まった。病気の子どもを抱える母親たちの体験発表もあった。

 岡山大病院とがんの子どもを守る会岡山支部が共催し、医療関係者や中四国の同守る会会員ら約150人が参加した。

 急性骨髄性白血病、脳腫瘍など多くの小児がんで生存率が向上した一方、成長期を迎えた子どもたちには低身長、生殖機能障害など幼児期の治療に伴う「晩期合併症」がしばしば現れ、課題になっている。講演した広島大、愛媛大病院などの医師3人は長期フォローアップのガイドラインや、治療経過を記録する手帳を作製するなど、対策を進めていることを説明した。

 岡山大病院で小児がんの治療を受けた子どもの親4人は病名を告知された時の戸惑いや、就職での苦労などを訴えた。急性リンパ性白血病で治療中の男児(10)の母親(36)=岡山市東区=は「親にできることは子どもの心に寄り添うこと」と考え、同じ経験をした母親たちと親の会を立ち上げたことを話した。

 6日は午前9時半から岡山大病院小児科の嶋田明准教授が治療中の学習支援など、同病院の取り組みを報告。各地の同守る会支部の会員を囲んで交流会を開く。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年11月05日 更新)

タグ: がん子供岡山大学病院

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