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肝がん死者を15%以上減少へ 岡山県の第2次肝炎対策計画素案

 岡山県は、ウイルス性肝炎の早期発見と適切な治療に向けた「第2次県肝炎対策計画」(2017~21年度)の素案をまとめた。検査体制の充実や正しい知識の普及啓発に取り組み、肝がんによる死者を15%以上減少させることを目標としている。

 肝がんによる死者は全国で年間約3万人に上り、対策が課題となっている。一方で、原因とされるB型肝炎のウイルス検査の県内受診率(15年度)は1・7%にとどまる。「ウイルスに感染していても自覚がなかったり、治療を受けていなかったりする人が多い」(県健康推進課)とみられるという。

 計画素案では、検査や医療提供の体制確保、患者らに対する支援の強化など六つの施策に取り組む方針を掲げ、がんによる死者を21年までに490人(15年)から416人以下に減らすことを目標に設定している。

 第1次計画から育成を進めている検査・受診の勧奨役「地域肝炎対策サポーター」についても、現在の約270人からさらに増やしていく方針を記した。

 県健康推進課は「肝がんに進行する肝炎の恐ろしさは十分には知られていない。計画によって広く周知し、早期発見、治療につなげたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年12月24日 更新)

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