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感染性胃腸炎警報レベルに 岡山県内で患者急増

 ノロウイルスなどが原因の感染性胃腸炎の患者が岡山県内で急増している。1医療機関当たりの患者数が12~18日(2016年50週)の1週間で20・15人に上り、流行の警報レベル(20人以上)に達した。過去10年で患者が多かった06年と12年に次ぐ高水準となっており、県は手洗いの励行など感染防止の徹底を呼び掛けている。

 ノロウイルスは冬に多発する食中毒の原因とされ、幼稚園や学校で感染が広がることが多い。感染すると、24~48時間の潜伏期間の後に嘔吐(おうと)や下痢を繰り返す。今冬は全国的に猛威を振るっており、近年流行したウイルスとは遺伝子の型が異なるタイプが広がっているとの見方もある。

 県健康推進課によると、感染性胃腸炎の定点調査をしている県内54医療機関の患者数は10月17~23日(42週)から増加。11月7~13日(45週)には1医療機関当たり11・19人と今季初めて10人を突破し、以降も増加傾向が続いている。

 50週の患者の年齢別内訳は3~5歳が31%と最も多く、次いで6~9歳が25%、0~2歳が20%と10歳未満が4分の3を占めた。20歳以上は13%だった。集団感染は幼稚園と小中高校で26件発生し、計333人が欠席している。

 持病があるなど他に病を患う高齢者が感染すると症状が重篤になる恐れもあるといい、同課は「予防には調理や食事前の手洗いが最も有効。患者の介護の際は、ウイルスが含まれる嘔吐物などの処理に手袋やマスクを活用してほしい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2016年12月27日 更新)

タグ: 感染症

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