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新見で県北医療を考えるシンポ 医師ら根付くには環境改善急務

グループワークでアイデアを出し合う参加者たち

 岡山県北の医療を考えるシンポジウムが4日、新見公立大・短大(新見市西方)内の市学術交流センターで開かれ、市内外の高校生や医学生、医療従事者ら約60人がグループワークなどを通して地域医療の在り方について理解を深めた。

 シンポジウムは、総合診療医育成に取り組む岡山大医療教育統合開発センターGIMセンター部門と、女性医師や看護師らの働きやすい環境づくりを目指す同大医療人キャリアセンターMUSCAT(いずれも岡山市)が主催した。

 グループワークでは、「医療人が地域に根付き働き続けるためには」をテーマに参加者が10班に分かれて意見交換。模造紙にアイデアを記入した紙を貼り付けるなどして考えをまとめた。

 班ごとの発表で代表者はそれぞれ「医師、看護師、介護士らの連携強化による効率的な作業体制づくりが必要」「地域の魅力を知ってもらう交流事業を企画してみては」「ワークライフバランス(仕事と生活の調和)の確保のため、給料アップや職場環境の改善が急務だ」などと述べた。

 発表を受け、公文裕巳同公立大・短大学長は「日本の中山間地域における包括ケアシステムは全く組み上がっていない。全国に提供するモデルになるように話し合いを重ね、新見発のシステムを構築しよう」と締めくくった。

 MUSCATが新見地区に設立したサテライトオフィス・PIONEの中心メンバーで乳腺・内分泌外科医の溝尾妙子氏や、哲西診療所(哲西町矢田)の土井浩二所長による講演もあった。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年02月06日 更新)

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