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井原に社会福祉事業者の連絡組織 研修会重ね支援の人脈づくり

設立大会であいさつする三村事務局長

 井原市内で、社会福祉関連事業者の連絡組織「井原おもいやりネットワーク」が発足した。障害者、介護、子育てなどの事業所や職員らが“横のつながり”をつくり、複雑化する福祉・生活ニーズに効果的に対処する体制づくりにつなげる。

 参加したのは知的障害者施設、障害者就労継続支援事業所、保育園、グループホームなど29団体1人。事務局は市社会福祉協議会(同市井原町)に置く。

 市社協によると現代では引きこもり、老々介護、貧困、障害、子育てに関する悩みなど、複数の課題を、個人や1世帯が抱えるケースも多い。一方、分野ごとの縦割りとなっている従来の支援・相談体制では、困りごとを抱える人の現状把握や必要とするサポートの見極めが難しくなってきているという。

 おもいやりネットは、こうした現状に柔軟に対応しようと結成。当面は参加会員の研修会を定期的に開き、異なる分野の職員同士が顔見知りになったり、お互いの事業所が支援可能なことを理解し合ったりする機会を増やす。研修会を繰り返して人と人とのネットワークづくりを進め、必要な支援の“橋渡し”ができるようにする。

 設立大会は6日、井原市総合福祉センター(同市井原町)であり、関係者約50人が出席。市社協の三村信介事務局長が「一つの法人や個人ではできなくても、複数の組織で可能になることがある。制度のはざまで埋もれていたニーズをすくい上げよう」とあいさつ。地域の居場所づくり▽見守り支援体制強化▽情報交換・発信―といった事業を盛り込んだ会則を承認した。

 先進例として、島根県安来市の「社会福祉法人連絡会」の紹介もあった。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年02月10日 更新)

タグ: 福祉

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