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倉敷で医療福祉の研究成果を紹介 川崎医大など企画で産学官連携

滑車の原理を応用して省力化したサポーターを試す参加者

 岡山県内を中心にした医療・福祉の研究者や企業、施設などが活動成果を持ち寄り、交流と新たな連携を図る展示会「KMSメディカル・アーク」が15日、倉敷市松島の川崎医科大付属病院で開かれた。産学官の連携による医系の展示会は備中地域で初の試み。

 川崎医科大と川崎医療福祉大、県立大、福山大でつくる「吉備地域産学官連携知的財産活用ネットワーク」などが主催。研究者の発表25件と倉敷市内の医療現場から寄せられた機器などの改善案59件がポスター展示され、医療、福祉機器、食品を扱う企業の製品23件も並んだ。

 中でも、川崎医科大の西村泰光准教授は遺伝子検査は応用したがん免疫測定法を発表し、簡便さと精度の高さが画期的だと話題に。ほかにも磁界を利用した植物の成長促進や圧縮空気で作動する人工筋肉など、ユニークな研究、製品が紹介され、訪れた大学や企業、病院関係者が熱心に情報を交換していた。

 健康食品として注目される甘酒ベースのスイーツを出品したまるみ麹本店(総社市)の山辺啓三社長は「医療や福祉の専門家から直接意見を聞けた」と参考になった様子。展示を企画した同大の大槻剛巳教授は「新たな研究成果や医療現場のニーズを迅速に実用化するには企業との連携が不可欠。医療や福祉の環境向上を図る上でも継続的に開催していきたい」と話していた。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年02月15日 更新)

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