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井原市民病院に救急科を4月新設 市議会で条例改正案可決

 井原市民病院(井原市井原町)は4月、急病者を診療科に関係なく最初に診療し、救命救急処置などを行う「救急科」を新設する。専門の常勤救急医1人を招き、配置。23日開かれた市議会本会議で、関連する病院事業条例の改正案が可決された。

 救急科は急病、けが、やけど、中毒などで救急搬送された患者を診療する。病気やけがの種類、重傷度に応じ、救急医が初期救命処置をしたり、院内の適切な診療科での受診・処置につなげたりする。他の医療機関に転院するかの判断もする。

 救急医は、岡山大病院救急科に勤務する40代男性を予定。東日本大震災や熊本地震で災害時医療派遣の経験もあるという。平日の昼間に常駐し、夜間と休日は従来通り当直医が救急対応する。

 市民病院の救急患者数は年間275件(2015年度)。現在は内科、外科など個別の診療科で対応しているが、受け入れのたびに医師の診療が中断するなど不都合があった。今後は受け入れ窓口を救急科に一本化することで、他の診療科の業務をスムーズにし、救急車搬送受け入れ率(応需率、15年度94・1%)の引き上げにつなげる。

 滝本豊文市長は市議会でのあいさつで「救急医療に対する市民ニーズに応えていきたい」と話した。

 井原市民病院は病床数180。救急科新設により、診療科は15から16に増える。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年03月23日 更新)

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