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津山中央病院に国際医療センター 外国人対応へ中国人医師ら配置

ミーティングを行う国際医療支援センターのスタッフ

 津山中央病院(津山市川崎)は、がん陽子線治療や人間ドック受診を希望する外国人の受け皿となる専門部署「国際医療支援センター」を院内に開設した。中国人の医師や事務スタッフを配置し、中国を中心とした受け入れを本格化させる。

 設置は1日付。センター長に3月末まで兵庫県立粒子線医療センター(たつの市)に勤務していた放射線治療医の金東村氏(45)=中国・吉林省出身=を招き、日本語を話せる中国人女性を事務スタッフとして登用した。日本人の同病院職員2人を合わせた4人体制で業務に当たる。

 対応するのは、がんの早期発見につながる画像診断装置PET/CTや胃カメラ、心臓・腹部の超音波といった健診のフルメニューを用意した「スーパードック」(1泊2日)▽PET/CT、血液検査のみの人間ドック(半日)▽院内施設を利用したがん陽子線治療―の3種類。いずれの場合も受診者が個人で通訳を帯同させるのが条件となっている。

 同病院では昨年秋から、受け入れ体制を整えるため、モニターとして中国人に健診を受けてもらったり、がん陽子線治療センターと健康管理センターの案内表示に中国語を追加したりしてきた。中国語によるホームページの充実や、外国人患者向けに公衆無線LAN「WiFi(ワイファイ)」も使用できるよう準備を進めている。

 金センター長は「高い医療水準を誇る先進国で、治療や健診を受けたい中国人は多い。きめ細かなサポート体制を敷き、海外からの人の流れがひいては地域の活性化につながれば」と話している。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年04月24日 更新)

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