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ネットで分かるアルコール依存度 岡山県精神科医療センターが公開

アルコール依存度を調べられる「SNAPPY―CAT」の一画面

角南隆史医師

 アルコールへの依存度を簡単な質問に答えるだけで調べられるプログラムを岡山県精神科医療センター(岡山市北区鹿田本町)が開発した。飲酒量や頻度を自覚してもらうことで、依存症に陥る前に酒との適切な付き合いを促す。「SNAPPY―CAT(スナッピー・キャット)」と名付け、インターネット上で無料公開している。

 年齢や性別、酒の種類、飲酒量などの質問に択一式で回答する。回答内容によって質問の内容や数は変わるが、迎え酒をした▽罪悪感や自責の念にかられた▽前夜の記憶が思い出せなかった―といった頻度を問う質問が登場する。

 10問前後に答えると、飲酒量を減らすことや医療機関受診を勧めるアドバイスとともに、同じ性別や年代の100人当たりで依存度がどの辺りに位置するかを表示。相談機関の連絡先などを示す。

 開発に携わった同センターの角南隆史医師(35)によると、全国のアルコール依存症患者は109万人以上とされるが、医療機関受診者は約3万4千人にとどまる。同医師は「症状が深刻になる前に自己分析し、悪化を食い止めてほしい」と呼び掛ける。

 摂取したアルコールが体内で分解される時間の目安が分かるプログラム「SNAPPY―PANDA(スナッピー・パンダ)」も同時開発した。画面上でビールや焼酎などの絵柄を飲んだ本数だけ棚に移すと、分解完了までの時間が表示される。

 いずれのプログラムも専用サイト(https://www.udb.jp/snappy_test)で利用できる。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年05月31日 更新)

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