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「梅毒」患者が岡山県内で急増 16年60%増、女性目立つ

 性感染症の一つ「梅毒」の患者が岡山県内で急増している。県によると、2016年は40人と前年比60%の大幅増となり、とりわけ女性患者の増加が目立つ。初期症状に気付きにくく、性交渉などで知らない間に感染を拡大させているケースがあるとみられている。

 県健康推進課によると、県内の患者数を過去10年でみると、13年までは5~9人と1桁台で推移していたが、14年は21人に急増。15年は25人に上り、16年はさらに増えた。

 16年の内訳は男性30人、女性10人。患者の大半は従来、男性が占めていたのに対し、前年1人だった女性が大幅に増え、総数を押し上げた。年代別では多い順に20代12人、30代10人、40代8人など。感染経路の90%は性交渉とみられる。

 患者増は全国的に問題となっている。原因は、まん延国からの観光客の増加などが指摘される一方、はっきりと特定できていないとされ、県健康推進課は「感染の大半は性交渉であり、まずは避妊具を使用したり不特定多数との性的接触を避けたりする予防策を」とする。

 梅毒の症状は感染後3週間で陰部などにしこりができ、症状がいったん消えた後、3カ月以上経過してから全身に発疹が出る。放置すると心臓や脳が侵される恐れもある。同課は「心当たりがある人はすぐ検査を受けてほしい」と呼び掛けている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年06月02日 更新)

タグ: 感染症

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