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医療福祉先導70年の歩み回顧 山陽新聞社会事業団が記念式典

歩みを振り返り、地域の医療福祉向上へさらなる貢献を誓い合った山陽新聞社会事業団創立70周年記念式典=山陽新聞社さん太ホール

 障害者の就労や子育ての支援など医療福祉事業を展開する山陽新聞社会事業団(理事長・松田正己山陽新聞社社長)の創立70周年記念式典が15日、岡山市北区柳町の山陽新聞社さん太ホールで開かれ、地域の医療福祉の向上を先導してきた歩みを振り返り、今後の発展を誓った。

 医療、福祉、行政関係者ら約200人が出席し、松田理事長が「皆さんの善意を集め、よりよい地域づくりの事業ができていることに感謝する。今後も温かいご支援とご協力をお願いします」とあいさつした。

 続いて、事業団の運営に貢献してきた川崎明徳・川崎学園学園長、チャリティー展の「歳末助け合い美術展」への作品寄贈を続けている彫刻家蛭田二郎氏ら8人に感謝状を贈呈した。

 70周年記念事業として、今年1~5月に開催した障害者の芸術作品の連続展覧会「きらぼし★アート展」の最優秀賞表彰式もあった。約380点の展示作品から、社会福祉法人ももぞの学園(岡山市北区粟井)の利用者9人が描いた絵画が受賞し、代表者に表彰状と副賞のグラフィックアートが贈られた。

 記念講演では、黒住宗晴・6代黒住教教主が重症心身障害児施設旭川児童院(同祇園)の開設(1967年)を求めて事業団と共に運動の先頭に立った思い出を話し、阪本文雄・事業団専務理事は明治以来、岡山で活躍した社会運動家と事業団の関わりについて紹介した。

 山陽新聞社会事業団は戦後間もない1948年に発足し、当初は巡回無料診療や生活相談に取り組んだ。その後、歳末助け合い美術展などの活動を進め、低床の福祉バスや車椅子などを岡山、広島、香川県へ寄贈した。がん治療や障害者の社会参加を進めるための基金を設け、子育て世代を応援するイベントも開いている。阪神大震災、東日本大震災などの災害時には、被災地へ義援金を届けた。

 感謝状を贈られた他の6人は次の方々(敬称略)。

 黒住宗晴▽佐々木勝美(山陽新聞社相談役)▽越宗孝昌(山陽新聞社取締役会長)▽各見壽峯(備前焼作家)▽高木聖鶴(かな書家、故人)▽伊勢崎淳(備前焼重要無形文化財保持者)
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年06月15日 更新)

タグ: 福祉

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