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岡山大病院で脳死肺移植 50代の女性へ

 日本臓器移植ネットワークは1日、臓器移植法に基づき、鹿児島県立大島病院に低酸素脳症で入院していた50代女性が脳死と判定され、臓器が30~60代の男女5人に提供されたと発表した。岡山大病院(岡山市北区鹿田町)では重い肺の病気を患う50代女性への肺移植手術が同日午後1時25分に始まった。

 岡山大病院での手術は臓器移植医療センターの大藤剛宏教授が執刀。女性は2007年に肺気腫を発症し、11年に右肺の脳死移植手術を受けた。再び病状が悪化し、重篤な呼吸機能障害を起こす慢性閉塞(へいそく)性肺疾患と診断され、15年から日本臓器移植ネットワークに登録していた。

 移植ネットによると、ドナー(臓器提供者)の女性は6月29日午前11時40分に脳死と判定された。書面で臓器提供の意思を示していなかったが、家族が承諾した。脳死判定は法施行後457例目、本人の意思不明は283例目。

 心臓は東京大病院で30代男性、肝臓は愛媛大病院で40代女性、片方の腎臓は九州大病院で60代男性、もう片方の腎臓は宮崎県立宮崎病院で40代男性にそれぞれ提供された。膵臓(すいぞう)と小腸は医学的理由で断念した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年07月01日 更新)

タグ: 岡山大学病院

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