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岡山からも日野原さん悼む声 「志受け継ぐ」「非常に寂しい」

 18日に105歳で死去した聖路加国際病院名誉院長の日野原重明さんは岡山県内にも講演で訪れたり、ゆかりの組織が誕生したりしていた。死を悼む声が県内からも上がった。

 75歳以上の元気な人でつくる「新老人の会」の会長を務めた日野原さん。会の岡山支部が2007年に発足し、日野原さんは何度も岡山県を訪れ、高齢者の前向きな生き方や平和・命の尊さを訴えた。「気さくな人柄で誰に対してもざっくばらん。年を重ねても生きがいを持って生きる姿はわれわれのお手本だった。会の大きな柱を失ってしまったが、その志を受け継いでいきたい」と支部世話人代表の武用愛彦さん(80)=岡山市北区。

 14年1月には、国立ハンセン病療養所・長島愛生園(瀬戸内市邑久町虫明)の精神科医を務めた神谷美恵子さんの生誕100年記念の集いが岡山市で開かれた際、講演で訪れた。登壇前、控室で面会した愛生園入所者自治会副会長の石田雅男さん(80)は「健康に留意され、若々しさに頭が下がった。ハンセン病医療に生涯をささげた神谷先生に敬意を表されていた」と振り返った。

 学会などで20年以上交流を重ねてきた「かとう内科並木通り診療所」(岡山市南区並木町)の加藤恒夫院長(69)は「医学教育に大変熱心で、後進の育成という視点を持った人だった。医師として、人として私のロールモデル(模範)だっただけに非常に寂しい」と話した。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年07月18日 更新)

タグ: 医療・話題

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