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長生きできる時代 岡山旭東病院院長 土井章弘

 日本は、男女ともに平均寿命が80歳をこえ、世界一と評価されている。しかし、健康長寿であればいいが、脳卒中、難病、骨折など、脳・神経・運動器疾患になって、動けない、食べられない状態で過ごす期間が10年近く続く人もいる。また、脳の老化に伴って認知機能の低下もおこる。

 人類が求めてきた長寿社会は、経済の発展、公衆衛生や医療の発展に負うことが多い。医学の進歩は、留まることなく、癌の治療、認知症の治療、老化防止など、人生100年時代も夢でないように思える。すでに、100歳以上の人が6万人を超えたという。医療はすでに、iPS細胞の発見から、臨床応用に踏み出し、多くの恩恵を人類にもたらすと同時に、従来、神の領域にあったものが、人類が自らコントロールする時代になったといえる。

 AI(人工知能)の発展も、人間の生活を一変するのではないかと、アナログ人間にとっては、恐ろしい時代に突入している。このような時代だからこそ、「心」とは何かを考えるべきではないだろうか。人類が地上に現れて「心」の平安や、幸福とは何かを求めてきたのが、平和や幸福の最大の罪悪である「戦争」を人間は、問題の解決手段として行使してきた。長生きできる時代を、人間の心の平安を実現するために、私たちは一人一人が考え、暴力ではなく、人間としての理性で当たり前のこととして行動していきたいものである。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年09月11日 更新)

タグ: 岡山旭東病院

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