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メタボ健診28.7%で岡山43位  15年度国保加入者 受診率が低迷

 国民健康保険(国保)の加入者を対象にした特定健康診査(メタボ健診)の岡山県内受診率が低迷している。2015年度は28・7%と全国平均値(36・3%)を下回り、全都道府県でワースト5の43位。国保を運営する市町村は高齢化を背景に膨らみ続ける医療費の抑制に向け、受診のPRに努めるが、広がりを欠いている。

 国保は自営業者や農家、無職の人らが加入。メタボ健診は40~74歳を対象とし、年1回受診する。体重、腹囲、血圧、血液などを測り、メタボリック症候群やその予備群とされた人は、生活習慣改善のための指導を受ける。県内受診率は微増傾向にあるが、15年度はスタートした08年度の3・3ポイント増にとどまる。

 15年度の受診率を市町村別にみると、国が目標値とする60%をクリアしたのは新庄村(65・6%)と西粟倉村(61・1%)のみ。他の25市町は下回り、加入者が多い岡山市(28・0%)や倉敷市(23・6%)、玉野市(21・6%)などで低さが際立つ。

 中国地方の受診率は全国的にみても低い傾向にあり、広島県は25・7%(全国46位)、山口県は25・4%(47位)。トップの宮城県(46・6%)に大きく水をあけられている。 こうした状況を踏まえ、岡山県内の市町村や県国民健康保険団体連合会は3年前から受診啓発キャンペーンを展開。今年は7月に続いて今月11~15日、各自治体でケーブルテレビでの告知や、パンフレットの配布、電話や個別訪問による受診の呼び掛けなどを集中的に行う。

 県内の国保は全27市町村のうち、16市町が単年度赤字(15年度)となるなど厳しい財政状況にある。県健康推進課は「生活習慣病は放置して深刻化すれば、医療費の増加に直結する。粘り強く健診を呼び掛けていきたい」としている。
※登場する人物・団体は掲載時の情報です。

(2017年09月11日 更新)

タグ: 健康

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